SOLDIERS

追手門学院大学アメリカンフットボール部

MATCH

試合

リーグ戦

王子スタジアム

追手門学院大学
SOLDIERS

14

追手門学院大学
SOLDIERS

-

10

神戸学院大学
NAVY SEALS

神戸学院大学
NAVY SEALS

TEAM1Q2Q3Q4QTOTAL
追手門学院大学
SOLDIERS
0 0 7 7 14
神戸学院大学
NAVY SEALS
3 7 0 0 10

2023年12月16日(土) 決戦の舞台は王子スタジアム。ここ数年SOLDIERSでは様々な事があった。そんな中、もう一度チームを立て直そうと故 富 博司 前監督が2014年まで指揮を執っていた高橋 睦巳ヘッドコーチを再度招聘した。コロナ禍との直面、モラルの改善や選手のリクルートに奔走する最中、当時監督を務めておられた富 博司 さんが急逝。その意志を継ぎ玉井 康大 新監督での新体制がスタートした。一からチームを立て直すと決め奔走したこの4年間。遂に2023年12月16日、Div.2復帰の権利をリーグ戦全勝で掴み取り入替戦の日を迎えた。
この日のSOLDIERSのスタンドにはOB/OG会・後援会・父母会・選手の友人など多くの方々の姿が見られた。雨上がりの王子スタジアムは電光掲示板側から強風が吹いておりラン主体のゲーム展開が予測された。
16:00 定刻通りDiv.2 8位の神戸学院大学との試合がキックオフ。相手の神戸学院大学は11月からのリーグ戦を辞退。本来の力量はDiv.2中位相当であるが8位での入替戦となった。
序盤は神戸学院大学ペースで試合が進む。ライン戦やWR vs DBの部分で押し込まれランゲームを支配される。相手の1stシリーズは何とかFGの3点に抑える。しかしリーグ戦で好調であったオフェンスチームも相手DEFのリアクションにゲインを重ねられず1stダウンすら取れない我慢の時間が続く。続く相手OFFは追加点をパスで奪いに来るがCB#9正徳がインターセプトし攻撃権を奪取。フィールドポジションを回復させる。エンドが変わった2Q、ライン戦での劣勢は変わらず我慢をしていたディフェンス陣も押し込まれ遂にTDを奪われる。前半は1stダウン更新も1回のみと完全に主導権は奪われ折り返す。
ハーフタイム、高橋 睦巳HCからの指示は『オフェンスは自分達のランを出せ、プレー展開を速く・ディフェンスは相手のランを止めろ』その指示とこの試合が大学4年間の最後の試合となる4回生への檄であった。『4年間の集大成やぞ』と。4回生のみならず選手全員がその言葉に目つきが変わる。SOLDIERSはハーフタイム15分間を全てゲームアジャストの時間に費やした。
後半はSOLDIERSリターン。自陣25ydからノーハドルで攻め込む。RBに入った#9正徳とQB#1芹沢の2人がコンスタントにゲインを重ねると1回生RB#27本田もスピードを活かしランプレーでゲイン。敵陣に入り敵陣48ydからQB#1芹沢がドロープレーでゲインし相手タックラーに突っ込んだプレーから流れが変わる。#9正徳、#1芹沢がゲインを重ねロスする事なく全プレーランプレーでまずはQB#1芹沢がTDを決め7-10と追い上げる。
攻撃権は神戸学院大学へ。2ndダウンで投じられたプレーアクションパスをLB#6田中がインターセプト。攻撃権を奪うがオフェンスは3&Outでパントへ。神戸学院大学の1stダウンのランプレーで今度はDE#0黒川がファンブルフォース、そのボールをまたもLB#6田中がリカバーしターンオーバー。攻撃権が目まぐるしく移りSOLDIERSとしても我慢の時間が続く中、ディフェンスライン陣が奮起。NG#99杉山、DT#57高橋のロスタックルでフィールドポジションを回復させる。得点は動かず7-10のまま最終4Qへ突入。
4Qは神戸学院大学が攻撃権を持った状態で始まる。時間を使いランを主体に攻めて来る中、自陣まで押し込まれるが何とか4thダウンに追い込みパント、これがタッチバックとなり自陣20ydから攻撃権を得る。3rd&5yd。ここでRB#9正徳がオプションプレーで#1芹沢からボールを受けると、左オープンを切り上がる。持ち前のスピードと視野の広さでディフェンダーを交わし75yd独走のTD Runを決め遂にこの試合、初めてのリードを奪う。27期 山本様、30期 幸田様、32期 浜様、33期 中西様が応援の指揮を執るSOLDIERSのスタンドは総立ち。14-10とリードを奪い試合時間は残り2分26秒。相手はTDを必ず獲らなければいけない状況となる。
続くキックオフ、K#2松村が蹴ったスクイブキックはこの日パスプレーを悩ませた風の影響かイレギュラーな伸び方をし相手リターナーの前のブロッカーに当たり大きく跳ね上がる。それを後方のリターナーが獲ろうとしたが確保できずフリーボールとなったボールがフィールドへ。そこに走り込んだ副将#5金谷がリターナーへ目掛けて突っ込み、こぼれたボールを#9正徳がリカバー。試合時間残り2分強で攻撃権を得る。相手のタイムアウトは残り3回。一度でも1st Downを獲れば勝利がほぼ確定する場面。高橋 睦巳HCのオフェンスのプレー選択は全てヘビー体型での真っ向勝負だった。1stダウン RB#0黒川が5ydゲイン、2ndダウン RB#9正徳が1ydロス、3rdダウン QB#1芹沢がブーツレッグでキープし5ydゲイン。勝負の4thダウン 1ydはこの4年間磨いてきたフィジカルを駆使した真っ向勝負のパワープレー。全員の想いが詰まったボールを託されたRB#0黒川がフレッシュラインを超えると大歓声がスタジアムに響いた。
この4プレーには"最後にボールを託すのは4回生"という高橋 睦巳ヘッドコーチの想いが詰まっていたのだろうと感じる。
勝利をほぼ確実に手繰り寄せ、1年間チームを引っ張ってきた主将QB#1芹沢が2度のニーダウンで残り時間を消費。
最後のビクトリーフラワーはスタンドの皆様のカウントダウンと共に4回生の集大成の大輪が咲いた。
歓喜の笑顔と涙に溢れたスタンドに向かって受け継がれてきた追手門学院大学 学院歌をこのDiv.2昇格を決めた舞台で歌い切った。

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